水は人間にとって大事なもの。
人の体の7割は水分で出来ていますし、毎日の水分補給は絶対に欠かせません。
しかしその水が時として、体にとって毒になる大変な病気があるのです。
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意外と知られていない『水中毒(低ナトリウム血症)』の恐怖!
『水中毒』という病名を聞いたことはありませんか?
昔、とあるアメリカの番組企画で、トイレに行かずに水をどれだけ飲めるのか?というコンテストが開かれたことがあります。
これだけ聞くと
「え?たったそれだけなら楽勝じゃない?」
なんて思う人もいるかもしれませんね。
きっとこの企画に挑戦した人たちも同じ気持ちだったと思います。
この企画の参加者は、短時間のうちになんと7リットルもの水を飲みました。
そして頭痛と腹部の膨張を訴え病院に運ばれ、なんとその後は死亡してしまいます。
検視の結果は水中毒でした。
水中毒とは、水をいくら飲んでも喉の渇きが癒えない中毒のことで、医学的に「低ナトリウム血症」と呼ばれています。
原因は過剰な水の摂取によるもので、体内の塩分濃度が薄くなることで引き起こされてしまいます。
症状は疲労感、頭痛、吐き気、嘔吐などで、更に重症化した場合は脳梗塞、精神疾患、子宮内膜症、自律神経失調症、痙攣、昏睡など、最悪の場合は死に至ります。
まさにただの水が毒になるということですね。
飲みすぎなければ問題はありませんが、水の飲みすぎは腎臓の調節機能を麻痺させてしまい、その結果として水中毒になります。
ジュースや炭酸を飲むより、水を飲むことが健康的ではありますが、適量を守って飲むことが大切ですね。
水を飲む際に注意したいこと!一日の適量とは?予防方法なども
代謝の促進や血液をさらさらにするなど、健康にとても良いイメージのある水ですが、それでは一日に飲んでいい水の量とは一体どれくらいなのでしょう?
水の適切量は『自分の体重の4%分』までが目安です。
例えば体重50キロの人であれば2リットルになりますね。
夏場は特に喉が渇いて仕方ない、という時もありますが、どれだけ喉が渇いていても4%以上は飲まないようにしましょう。
また、水だけではなくスポーツドリンクで水中毒になってしまうこともありますので「水以外なら飲みすぎても大丈夫だろう!」とは思わず、注意が必要ですね。
水中毒の予防には、経口補水液が良いとされています。
経口補水液は最近よくドラッグストアでも見かけるようになりましたが、ご存知でしょうか?
実は、水中毒の対策としても薦められているんです。
経口補水液は人間の体液に近い成分で作られています。
ナトリウム濃度はスポーツドリンクの2倍~4倍であるため、水分だけではなくナトリウムもしっかりと摂取できます。
味はどうなの?ということで実際に飲んでみましたが、正直あまりおいしいものではありません(笑)
しょっぱさがあるというか、飲みにくさを感じました。
ただこれは体内のナトリウム濃度が関係しているようで、健康な時はまずく感じても、脱水症状が進んだりするとおいしく感じられるそうですよ。
もし試しに飲んでみておいしく感じたら、それは体からのSOSサインかもしれません。
味で自分の健康のバロメーターがわかるのは良いですよね。
ちなみに健康な時でも経口補水液を普段から飲みたい!という人のために、おいしい経口補水液の飲み方というものを見つけました。
1リットルの経口補水液に対して、大さじ2杯~4杯のレモンやグレープフルーツ果汁を混ぜる、これだけでおいしく飲めてしまうので簡単ですね。
いかがでしたか?
水中毒…たかが水だとあなどることはできませんね。
健康のためにも水分摂取量は多すぎても少なすぎてもいけません。
正しい知識を持ち、適量を守って水分補給をしていきましょう。