私達は何気なく普段から火気を扱っていますが、地球上で火を起こすためには酸素が必要不可欠です。
では宇宙には酸素がないのに、どうして太陽は燃え続けることが出来るのでしょう?
太陽の周りの宇宙空間には、物が燃えるのに欠かせない酸素が、ほとんど存在していないのに不思議ですよね。
太陽の表面温度は約6000℃、内部にいたっては約1000万℃もあるというのに、酸素は必要ないのでしょうか?
実は太陽は燃えている訳ではないのです。
簡単に言ってしまえば『燃えているように見える』だけですね。
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太陽の仕組みをわかりやすく解説!
そもそも太陽は、水素原子の集合体です。
小さな水素原子同士がぶつかり合うことで重水素が生まれ、この重水素同士がぶつかり合うことでヘリウムを発生させます。
この化学反応を『核融合反応』と言うのですが、この際に莫大なエネルギーが発生するのです。
これが熱や光となって地球へと届いている、という訳なんですね。
ちなみに太陽の成分は約73%が水素、残りの約30%のうち約25%をヘリウムが占めています。
この水素原子が尽きれば太陽はエネルギーを発生させることができなくなり、死滅してしまいます。
ただし水素が最終的に使い果たされるのは約50億年後。
まだだいぶ先の話なので、ある日突然太陽が燃え尽きてしまう…といった心配はなさそうです。
太陽の最期はどうなるの?
太陽が生まれてから46億年が経ったと言われていますが、寿命はなんと100億年だと推測されています。
今から50億年後、水素を使い尽くした太陽は膨張して赤色巨星となります。
その時の太陽の外郭は、最終的に水星や金星の周回軌道を超え、地球付近にまで接近するほどに大きくなると考えられています。
つまり地球は太陽に取り込まれて、燃え尽きて何も無くなってしまうでしょう。
そして最終的に太陽は冷え切り、黒色矮星の燃えかすとなってその一生を終えます。
地球も太陽もなくなってしまう…なんてちょっと悲しいですよね。
…とは言ってもまだ50億年先の話なので、今の時代の我々がその危機に直面するといったことはありませんけどね。
果たしてその頃の人類はどうなっているでしょう?
地球も人類も終わり!?
想像もつかないとてつもない年月です。
『太陽の寿命が尽きたら地球も人類も終わりだ!』なんてことが実際にあるのでしょうか?
もし仮に50億年後まで人類が生き延びられるのであれば。
それこそ科学技術は想像を絶するほど発達を遂げ、SF映画や漫画の世界のように人類が他の星へ移住するといったことも可能になるでしょう。
太陽の寿命を延ばすことだって可能になるかもしれません。
ただし、核戦争やテロ、AI(人工知能)の反乱や新型ウイルスの発生など、何らかの原因で50億年後まで人類という種族が存在していない場合はどうなるでしょう?
その場合は地球は太陽に飲み込まれてしまうか、もしくは太陽の光のない真っ暗な世界で最期を迎えるかのどちらにかなるそうです。
まとめ 宇宙は不思議に包まれている
宇宙はまだまだ多くの謎に包まれています。
解明されていないこともとても多いですし、そこがロマンティックなところでもありますよね。
太陽の光がなければ、人類は生存できなかったといっても過言ではありません。
太陽の光や熱は真空中を伝わって地球に届いています。
宇宙空間には電磁波を遮断する物質はありません。
宇宙が真空だからこそ、太陽の熱や光がしっかりと地球まで届くのです。
太陽の寿命自体ははるか先の事ではあります。
しかし、何十億年なんてとっても大きなスケールで見ると、我々人類の歴史はとてもちっぽけなものかもしれませんね。